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『19世紀パリのサロン・コンサート』(北星社刊)

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    書名:19世紀パリのサロン・コンサート
    著者:福田公子
    発行:北星社
    ISBN978-4-939145-40-7
    本体2800円

    一枚の図像との出会いを契機として、著者は音楽雑誌Revue et Gazette Musicale de Paris(1834-80)『ガゼット・ミュジカル』から抽出した「サロン・コンサート」に関する情報に精密な分析を施し、多くの原典資料を用いて、わが国でもほとんど知られていない19世紀前半期パリ社交界の数々の音楽サロンの実態を、その基本理念や特徴、主催者・出演者・客人たちの名前・略歴および演奏曲名に至るまで明らかにし、個々のサロンを生き生きと描き出すことに成功した。本書は、その成果(博士論文)に多くの図版を加え、興味深く読める形で紹介している。本著作はまた、西洋音楽文化史における女性の役割を強調した書でもある。
    ◇2800円(本体)、B5判296頁・兵庫・北星社、2013年9月刊、ISBN4-978-939145-40-7

    コメント
    19世紀のヨーロッパの文化振興における女性が果たした重要な役割にスポットを当てた内容に大変興味をそそられました。ロマン派の音楽に関心がある方も興味深く読めると思います。室内楽だけでなく、オペラも演奏されていたということで、サロンコンサートの多様性に気がつかされました。貴重な絵や写真等の画像も豊富で、飽きさせない工夫がされているのも良いですね。
    • AK
    • 2013/10/06 9:51 PM
    わが国では未だ研究の乏しい、革命後19世紀パリのサロン音楽文化に関して、当時の第一級史料Gazette Musicaleを基とした考察である。わが国においてはインターネット百科事典Wikipediaにおける記事も短いものしか存せず、著者がこの書を著すにあたった労力は膨大なものとなるであろう。この書がわが国におけるサロン文化研究の新たな出発点となることを願う次第である。
    ただこれより2点辛口な評価を申しあげると、まず巻末に人物索引がない故、各人のサロンとの影響の深さを一見では把握しかねる、全部読破して各々とサロンとの関連をようやく掴みうることができ得る。また、本論に関した脚注及び説明は微細に入るものであるが枝葉に関したものへの脚注及び説明が関連した歴史文献や音楽文献を参照しないとその専門家以外には理解しづらいものが見受けられる。
    以上の2点を除けば、これからのサロン文化研究の新たな起点となり得る書であるから、多くの研究者がこの書に触れて、より一層の研究の進展と当時の再現の機会が増加することを期待する次第である。
    • 素人古楽愛好家
    • 2013/10/06 11:27 PM
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