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「バナナタニ園」(ポエムピース刊)

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    *大きな画像は、コチラをクリックしてください。

     

    〈書名〉バナナタニ園
    〈出版社名〉ポエムピース
    〈著者名〉谷郁雄 詩
         吉本ばなな 写真協力・まえがき
    〈本体価格〉1450円
    〈税込価格〉1566円
    〈ページ数〉112ページ
    〈発行年月日〉2017年2月14日
    〈出版社所在都道府県名〉東京都
    〈ISBNコード〉978-4-908827-18-1 C0095
    〈紹介文〉

     

    『楽園、ここにあります』

     

    詩・谷郁雄
    写真協力・まえがき 吉本ばなな
    装幀 寄藤文平+鈴木千佳子
    絵 寄藤文平

     

    谷郁雄の詩に吉本ばななの写真、寄藤文平の絵
    身近な楽園にきょう、いきませんか
    ワニ型の横長製本が手に馴染み、ページを繰るほどに愛着がでてくる楽園へのパスポート

     

    私たちが子どもの頃に思っていたいちばん大切なこと、大人には見えなかったけれど自分にはよく見えていたことが、そのままの形で保存されて谷さんの詩の中には入っている。
    吉本ばなな「まえがき」より

     

    ばななさんから少しずつ送られてくる写真を見るのは楽しい時間だった。あるときは猫だったり、あるときは花だったり、
    またあるときは食べ物だったり異国の風景だったり。僕も新しい詩が書けると、それをばななさんに送って読んでもらった。
    谷郁雄「あとがき」より

     

    <著者について>
    谷郁雄
    一九五五年三重県生まれ。
    同支社大学文学部英文学科中退。
    九三年、詩集『マンハッタンの夕焼け』が第三回ドゥマゴ文学賞最終候補作に。
    詩集『バンドは旅末うその先へ』(写真・尾崎世界観)、
    エッセイ集『谷郁雄エッセイ集 日々はそれでも輝いて』など著者多数。

     

    吉本ばなな
    一九六四年、東京生まれ。
    日本大学藝術学部文芸学科卒業。
    八九年『キッチン』で第六回 海燕新人文学賞を受賞しデビュー。
    著作は三〇か国以上で翻訳出版されている。
    近著に『イヤシノウタ』『下北沢について』などがある。
    noteにてメルマガ「どくだみちゃんとふしばな」を配信中。

     


    <本文より>

    [ 星座 ]

    いつも
    どこかで
    誰かが誰かのことを
    思っている

     

    人は一人で
    生きられないから
    一人ひとりの
    小さな光を集めて
    大きな星座を作り

     

    この
    寂しい宇宙の
    暗闇の中で
    生きていく

     

    互いの光で
    照らし合い
    励まし合って
    迷子の星が
    生まれないように
    見守り合って

     


    [ くちぶえ ] 

     

    誰かが
    くちぶえを吹きつつ
    歩いてゆく

     

    ぼくが
    よく知っている歌
    昔のアニメの
    テーマソングだ

     

    くちぶえの
    上手なその人も
    同じ時刻に
    テレビにかじりつき
    この世の悪と
    戦っていたのだ

     

    お母さんが作る
    カレーの匂いが
    ほのかに漂う
    夕暮れ時の
    小さな家の中で

     


    [ 同じ空 ]

     

    一人ひとり
    バラバラに
    生きているようでも
    どこかでつながり
    世の中を動かしている

     

    たとえば
    下町の小さな工場で
    あなたが作った
    2Bの鉛筆で
    ぼくは毎日
    詩を書いている

     

    あなたは
    そんなこと
    知らないで
    毎日
    鉛筆を作り続ける
    仕事のあとの
    缶ビールを楽しみに

     

    あなたと
    ぼくは
    同じ時代に生きながら
    一度も
    出会うこともないだろう

     

    ふと
    子供に戻って
    同じ空を
    見上げることが
    あるとしても

     


    [ いまから帰るよ ]

     

    この世は
    小さな奇跡の
    大きな集合体

     

    生きることは
    せつなくて
    せつなくて
    せつなすぎて

     

    ふと
    立ち止まる
    道の途中に
    人生の落とし穴

     

    なんとか
    よけて
    また先へと
    歩き出す

     

    いまから
    帰るよ
    いますぐ
    帰るね
    まっすぐ
    帰りたい

     

    君が待つ
    ぼくらの小さな家へ


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